試合の得点表を見ると、得点者の欄に選手名ではなく「オウンゴール」とだけ書かれていることがあります。また、ニュースでは「アシスト」という言葉も頻繁に登場します。ところが、「オウンゴールは誰の得点?」「アシストは公式の記録?」と聞かれると、意外と答えにくいかもしれません。
この記事では、オウンゴールの記録の扱いと、アシストの考え方を、確認できた資料の範囲で整理します。得点の基本ルールはサッカー初心者が知っておきたい基本ルール5つ、反則の種類はサッカーのファウルの種類も参考にしてください。
先に結論|オウンゴールとアシストを5行で
- 日本では、オウンゴールは選手名を載せずに「オウンゴール」として扱う。国外の大会では、選手名が記載される場合もある
- 誰の得点かは、公式記録の発表に合わせて判断される。データ会社によって、判断が異なる場合もある
- ゴールポストやバーに当たった跳ね返りに、守備側が意図的にプレーすればオウンゴール。偶然当たった場合は、攻撃側の得点になる
- アシストは、一般にゴールを決めた選手へのラストパスを出した選手に与えられる。ただし、定義は統一されていない
- 解説記事によると、Jリーグではアシストを公式記録として発表していないため、公式な「アシスト王」の称号はない
オウンゴールの記録の扱い
オウンゴールは、守備側の選手が、自分のゴールにボールを入れてしまった得点です。得点者の欄では、唯一、選手名以外で記載される存在です。日本国内の試合では、選手名を表記せず、「オウンゴール」として扱います。国外で主催される大会では、選手名も記載される場合があります。
オウンゴールになる主なケース
| 場面 | 記録 |
|---|---|
| シュートではないボールに、守備側の選手が意図的にプレーした | オウンゴール |
| シュートではないボールが、偶然、守備側の選手に当たった | オウンゴール |
| ゴールポストやバーに当たった跳ね返りに、守備側が意図的にプレーした | オウンゴール |
| ゴールポストやバーに当たった跳ね返りが、偶然、守備側に当たった | 攻撃側の選手の得点 |
「シュート」かどうかも、公式記録の判断に委ねられます。そのため、判定が難しい事例もあります。誰の得点かは、公式記録の発表に合わせて判断するのが基本で、データ会社によって判断が異なる場合もあります。
記録が訂正された事例|2024年4月
2024年4月21日のJ1第9節、名古屋グランパス対セレッソ大阪(名古屋が2-1で勝利)で、記録の訂正がありました。名古屋のDF三國ケネディエブスが67分、自陣へのクロスをクリアしたボールがゴールに入り、当初はオウンゴールと記録されました。
試合後、三國はX(旧Twitter)で、オウンゴールとされているが自分は触れていないと投稿しました。この申告を受けて、Jリーグは4月22日に、C大阪の得点記録を、三國のオウンゴールから、FWレオ・セアラの得点に訂正しました。レオ・セアラはこれでJ1で4試合連続、今季6点目となりました。記事は、2023年のルヴァンカップ磐田対札幌でも、同様の訂正の例があると触れています。
この事例から、記録は試合直後の判断が絶対ではなく、あとから訂正される場合があることが分かります。得点ランキングなどの数字も、訂正によって変わることがあります。
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アシストとは
アシストは、一般的には、ゴールを決めた選手にラストパスを送った選手に与えられるものとされています。ただし、サッカー界では定義が統一されておらず、どこまでをアシストとするかの線引きも難しい、と指摘されています。
公式記録としての扱い
ある解説記事は、「Jリーグでは公式記録として発表していない」と述べています。そのため、公式な「アシスト王」の称号はなく、メディアなどが出すアシストのランキングは、非公式という位置づけだ、という説明です。
一方で、Jリーグの公式サイトには、2019年のJ1第31節終了時点で、アシスト数をまとめた記事があります。それによると、永戸勝也(仙台)が9アシストで1位でした。9本のうち7本がコーナーキックから、先制点につながるアシストが5つでした。このように、データ集計に基づく記事はあります。公式の「記録」としての扱いについては、出典によって説明が異なるため、引用するときは、どのデータ会社の集計かを確認してください。
| 順位(2019年J1第31節終了時) | 選手 | アシスト数 |
|---|---|---|
| 1位 | 永戸勝也(仙台) | 9 |
| 2位タイ | 仲川輝人(横浜FM)、古橋亨梧(神戸) | 各8 |
| 4位タイ | 福森晃斗(札幌)ら5人 | 7 |
これは第31節終了時点の途中経過で、最終結果ではありません。
アシスト以外の指標|チャンスクリエイト数
アシストは、得点に直結したラストパスだけが対象です。そのため、味方のシュートが決まらなかった場合や、ラストパスの前に出した重要なパスは、アシストの数字には表れません。この点を補う指標として、解説記事では「チャンスクリエイト数」が紹介されています。
解説記事では、チャンスクリエイト数は、ペナルティエリア内でのスルーパスとクロスの成功数に、ラストパスを加えた合計を、出場試合数で割った値と定義されています。アシストそのものの算出方法ではなく、別の指標です。数字を見るときは、どの指標の、どの定義の数字なのかを確認することが大切です。
記録の訂正が起きる理由
2024年4月の事例のように、得点の記録が訂正されるのは、選手の申告などをきっかけに、公式記録が見直されることがあるからです。「シュートかどうか」「誰が最後に触れたか」といった判断は、難しい場面があります。
そのため、試合直後に出た得点者の表記は、暫定的なものと考えておき、公式記録の発表を確認するのが安心です。得点ランキングを追っている場合は、訂正によって順位が変わる可能性も、頭に入れておくとよいでしょう。
試合のスコアシートを見るコツ
- 得点者の欄に、選手名がある場合は、攻撃側の選手の得点
- 「オウンゴール」と書かれている場合は、守備側のミスや不運による得点で、個人の得点には数えられない
- アシストが表示される場合は、データ会社の集計であることが多い。会社によって、数字や定義が異なる場合がある
- 得点やアシストの数字を引用するときは、出典と集計時点を確認する
得点と記録を見るときのポイント
- 得点者の欄が「オウンゴール」の場合、攻撃側の選手の得点には数えられない
- 得点の記録は、あとから訂正されることがある。公式記録の発表を確認する
- アシストは、データ会社やメディアによって、集計が異なる場合がある
- ハットトリックの条件にも、オウンゴールは含まれない
よくある質問
Q. オウンゴールは、誰の得点になりますか。
日本では、選手名を載せずに「オウンゴール」として扱います。得点は、攻撃側のチームに入ります。ただし、攻撃側の選手個人の得点としては数えられません。
Q. アシストが付かないゴールはありますか。
あります。アシストの定義が統一されていないため、同じゴールでも、データ会社によって、アシストが付くかどうかが異なる場合があります。
Q. オウンゴールした選手の名前は、記録に残りますか。
日本国内の公式記録では、選手名を表記せず「オウンゴール」として扱います。国外の大会では、選手名が記載される場合があります。
Q. 選手が自分でオウンゴールの記録の訂正を申し出ることはできますか。
2024年4月の事例では、三國ケネディエブスが試合後にXで「触れていない」と投稿し、その後に記録が訂正されました。ただし、訂正の手続きや根拠の詳細は、確認した資料には記載がありません。
Q. アシストの数字が、メディアごとに違うのはなぜですか。
アシストの定義が統一されておらず、どこまでをアシストとするかの線引きが難しいためです。解説記事も、定義が統一されていないと指摘しています。
まとめ|記録の仕組みを知って、数字を正しく読む
オウンゴールは、日本では選手名を載せずに扱われ、誰の得点かは公式記録に従って決まります。2024年4月のように、あとから訂正されることもあります。アシストは、定義が統一されておらず、Jリーグでは公式記録として発表していないという説明があるため、数字は出典を確認して読むのが大切です。


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