結論から言うと、2026年の野球規則改正は「米国の規則(OBR)の2025年改正に合わせた改正」と「日本の規則との整合を取る改正」の2本立てで、全部で27項目です。観戦で関係が大きいのは、内野手の守備位置の罰則、隠し球、投球動作の完了(ボーク)、マウンド訪問、ベースコーチの妨害、捕手の走路ふさぎなどです。
NPBは2025年11月20日に、2026年度の野球規則改正を公式サイトで発表しました。この記事では、公式の改正一覧のうち、観戦に関係しやすい項目を、できるだけ分かりやすく整理します。
※この記事は、NPB公式サイトの「2026年度 野球規則改正」の記載をもとにしています。条文の正確な表現や運用の詳細は、公認野球規則2026やNPBの案内でご確認ください。
2026年の野球規則改正の全体像
| 区分 | 内容 | 項目数 |
|---|---|---|
| Ⅰ 2025年の米国OBR改正に伴う改正 | 内野手の守備位置(5.02(c)) | 1項目 |
| Ⅱ 米国OBRとの比較で再確認した項目 | 隠し球、投球動作、牽制、インフィールドフライ、マウンド訪問、ベースコーチ、捕手の走路など | 9項目 |
| Ⅲ 日本野球規則委員会で協議した改正 | 使用バット、天候による試合打ち切り、審判員の権限、表記の整理など | 17項目 |
日本の規則は、米国の規則(OBR)を翻訳して使っており、毎年のように見直されています。2026年版は、米国の規則との違いを再確認して整理する意味合いが強い改正です。
観戦に関係しやすい改正ポイント
① 内野手の守備位置(5.02(c))
投球時の内野手の位置に関する規定が改正され、違反したときの罰則も変わりました。
- 違反した内野手が最初に打球に触れた場合:打者に一塁、各走者に1つの塁が与えられる
- 違反した内野手が最初に触れなかった場合:その投球にボールが宣告される
守備位置の規定は、米国で2025年に改正された内容に合わせた変更とされています。
② 隠し球(5.06(c)(7))
野手が走者をだますために、ボールをユニフォームの中に隠した場合は、タイムを宣告して、走者に少なくとも1つの塁を与えます。
③ 投球動作の完了(5.07(a)(1))
- 投球に関連する動作を起こしたら、中断・変更せず、投球を完了しなければならない
- 両手を身体の前で合わせた後は、牽制や投手板を外すことは認められない
- 違反はボーク
④ セットポジション・ワインドアップ(5.07(a)(2))
- 投球動作の中断・変更の定義を明確にし、「ストレッチ」の説明を削除
- 打者が打席に入る前に、ワインドアップで投球することを審判に伝えれば、その姿勢で投げられる
- 攻撃側の交代や走者の位置が変わったときは、次の投球前に審判へ伝えて、投球姿勢を変えられる
⑤ 牽制(5.07(d))
ストレッチを起こした後でも、投球動作を起こすまでは塁へ送球できます。ただし、送球する塁の方向へ直接踏み出す必要があります。
⑥ 守備妨害・インフィールドフライ(5.09(b)(7))
走者が内野手の間を通過する前にフェアボールに触れた場合の扱いが明確になりました。インフィールドフライの打球に、塁を離れている走者が触れた場合は、打者と走者がともにアウトです。
⑦ マウンドへの訪問(5.10)
監督・コーチがマウンドへ行けば、投手が守備位置を移っていても、そのイニングでその投手のもとへ1度行ったものとみなされます。
⑧ ベースコーチの妨害(6.01(a)(8))
三塁または一塁のベースコーチが、走者に触れる、または支えることで、帰塁や離塁を補助したと審判が認めた場合の規定が改正されました。
⑨ 捕手の走路妨害(6.01(h))
- 捕手は、ボールを持たずに走者の進路をふさぐ権利がない
- ボールを処理中か、保持している場合にのみ、塁線上に位置できる
- オブストラクションの定義の原注は、6.01(h)の原注へ移された
日本独自の扱いに関する改正(抜粋)
| 項目 | 内容(NPB公式の記載より) |
|---|---|
| 4.03(e) 注 | 日本では、天候によって30分待たずに試合を打ち切れる |
| 5.08(b) 注 | 打者走者または三塁走者が塁に触れ損ねた場合、守備側のアピールがあったときのみアウトを宣告 |
| 5.10(g)(2) 注 | 日本では「イニングの初めに準備投球を行なった投手」を「イニングの初めにファウルラインを越えた投手」に読み替える |
| 8.01(b) 審判員の権限 | 審判員は、選手・コーチ・監督に加え、クラブの役職員・従業員に対しても、任務の遂行や行動の差し控えを命じ、違反にはペナルティを科す権限を持つ |
| 3.02(a) 使用バット | NPBでは、金属製・接合バットは、コミッショナーの許可があるまで使用不可 |
| 9.22 注 | NPBでは「組まれている試合総数」を「行なった試合数」に、「マイナーリーグ」を「ファーム・リーグ」に読み替える |
このほか、使用バット、着色バットなどの項目や、「打者」を「打者走者」に改める表記の整理が含まれています(合計10か所以上)。
観戦で気づきやすい場面
- 投手が両手を合わせてから牽制した場合、ボークになる場面
- 審判が投球前にワインドアップの確認をしているように見える場面
- 守備側が内野手の守備位置を変えたときの判定
- 三塁コーチが走者に触れて、審判がアウトを宣告する場面
- マウンド訪問の回数のカウントがどう扱われるか
三塁ベースコーチが走者に触れた例は、2025年6月29日のロッテ対ソフトバンク(ZOZOマリン)で起きており、NPB公式のコラムで紹介されています。このときは、場内放送で「肉体的援助でアウト」と説明されました。
改正をどう調べる?
規則の改正は、条文の番号(たとえば5.07(a)(1))ごとにまとめられます。気になる場面があったら、条文番号で検索すると、NPB公式の発表や解説記事を見つけやすくなります。NPBは、2026年6月に野球殿堂博物館でトークイベント「2026年の野球規則改正」の開催も予定していました(2026年5月22日の告知より)。
日本の公認野球規則は、毎年のように見直されるため、「去年はこうだった」という記憶が通用しない場面もあります。観戦中に判定が出たら、審判のジェスチャーや場内放送の説明を、あわせて確認すると理解が深まります。
よくある疑問
Q. 野球のルールは毎年変わる?
NPBは、日本野球規則委員会で、毎年のように規則の改正を検討し、発表しています。2026年度は27項目の改正が発表されました。
Q. 米国の規則と同じ?
日本の公認野球規則は、米国のOBRを翻訳して使っています。ただし、日本の実情に合わせた読み替えもあります。
Q. ボークの条件が変わった?
投球動作の完了に関する5.07(a)(1)では、両手を身体の前で合わせた後は、牽制や投手板を外すことが認められず、違反はボークとされています。細かな運用は、審判の判断や公式の解説でご確認ください。
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この記事で確認できていないこと
- 各条文の正確な表現(NPB公式の改正一覧は要約)
- 2026年シーズンでの実際の適用事例
- 27項目のうち、観戦への影響が小さい項目の詳細
まとめ
- 2026年の野球規則改正は27項目。2025年の米国OBR改正に伴う改正、米国との比較で再確認した改正、日本の規則委員会で協議した改正がある
- 観戦に関係しやすいのは、内野手の守備位置、隠し球、投球動作、マウンド訪問、ベースコーチの妨害、捕手の走路妨害
- 日本では、天候によって30分待たずに試合を打ち切れるなどの独自の扱いがある
参考にした情報
- NPB公式サイト:2026年度 野球規則改正(2025年11月20日発表)
- NPB公式サイト:NPBニュース【記録員コラム】(2025年10月17日)
- NPB公式サイト:野球の学校2026トークイベント「2026年の野球規則改正」の告知(2026年5月22日)
※最新の内容は、NPB公式サイトおよび公認野球規則2026でご確認ください。


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