PR

ポスティングシステムとは?MLB移籍の仕組み・譲渡金・25歳ルールをわかりやすく解説

メジャーリーグ
記事内に広告が含まれています。

結論から言うと、ポスティングシステムは「海外FA権(最短9年)を待たずに、球団の承認を得てMLB移籍を目指すための制度」です。申請できるのは毎年11月1日から12月15日まで、MLB球団と交渉できるのは公示の翌日から45日間。NPB球団には、選手の契約額に連動した「譲渡金」が入ります。

オフのニュースで「ポスティング申請」「譲渡金」「25歳ルール」という言葉が出てきても、意味が分かれば移籍の動きを追いやすくなります。この記事では、仕組みを時系列で整理し、過去の実例の譲渡金も表にまとめます。

※制度の細部は労使協定の改定などで変わることがあります。この記事は2025年12月公開の解説記事などをもとにしています。最新の内容はNPB・MLBの公式発表でご確認ください。

ポスティングシステムとは?一言でいうと

日本のプロ野球選手が、所属球団の承認を得たうえでMLB球団と交渉できるようにする仕組みです。1998年に日米間の選手契約に関する協定として創設されたとされています。

通常、日本のプロ野球選手が国内FA権を取るには時間がかかり、海外FA権の取得は最短でも9年かかります。ポスティングを使えば、その前の段階でもMLB挑戦の道が開けます。ただし球団が承認しなければ使えません。

  • 使えるのは、球団がポスティングを認めた選手だけ
  • 球団によって方針が異なる(日本ハムのように認める球団がある一方、巨人のように原則認めない球団もあると報じられています)
  • 移籍が成立すると、NPB球団に譲渡金が支払われる

ポスティングの流れ(現行制度)

現行制度の大まかな流れは次のとおりです。日付や期間は、記事公開時点の報道にもとづいています。

順番内容
1選手がMLB移籍を希望し、所属球団が承認する
2申請は毎年11月1日から12月15日までの間に行う
3MLB機構が全30球団に「交渉可能」と公示する
4公示の翌日から45日間、選手はMLB球団と自由に交渉できる
5契約が成立すれば移籍。NPB球団に譲渡金が支払われる
645日以内にまとまらなければ移籍は成立せず、選手は翌年のオフまで再申請できない

「45日間」と聞くと長く感じますが、この期間に複数球団と交渉して契約先を決めます。申請のタイミングが12月中旬に近いほど、交渉期間は年明けにかかります。

譲渡金とは?NPB球団に入るお金

譲渡金は、選手を送り出すNPB球団に支払われるお金です。現行制度では、選手がMLB球団と結んだ契約の総額に連動して決まります。契約が大きいほど譲渡金も大きくなる仕組みです。段階ごとの割合など細かな計算は、公式の発表で確認してください。

かつては仕組みが違いました。

時期方式
〜2012年最高額を入札した球団が独占交渉権を得る「入札方式」。上限なし
2013〜2017年譲渡金に2,000万ドルの上限が設けられた
2018年〜契約総額に連動して譲渡金が決まる現行方式

入札方式の時代は、評価の高い選手の入札額が大きくなりました。2006年の松坂大輔投手の譲渡金は当時のレートで約60億円とされています。

現行制度での主な実例と譲渡金

2018年以降の主なポスティング例です。譲渡金は報道された金額で、年は記事の表記にもとづきます。

年選手NPB球団MLB球団譲渡金
2018菊池雄星西武マリナーズ約1,027万ドル
2021鈴木誠也広島カブス約1,462万ドル
2022吉田正尚オリックスレッドソックス約1,537万ドル
2023山本由伸オリックスドジャース約5,062万ドル
2023今永昇太DeNAカブス約982万ドル
2024佐々木朗希ロッテドジャース約162万ドル(25歳ルール)
2024小笠原慎之介中日ナショナルズ約70万ドル

山本由伸投手の約5,062万ドルは、現行方式での最高額とされています。一方、佐々木朗希投手は契約が大きくならない「25歳ルール」の対象だったため、譲渡金は小さくなりました。

「25歳ルール」とは?なぜ譲渡金が小さくなる?

海外プロリーグでの所属が6年未満で、かつ25歳未満の選手は、MLB球団とマイナー契約しか結べません。契約金も、各球団に割り当てられた「国際ボーナスプール」の範囲内に制限されます。

  • 対象になる例として、2017年の大谷翔平選手や2024年の佐々木朗希投手が挙げられている
  • 契約額に上限があるため、連動する譲渡金も小さくなる
  • 選手は金銭面より、早期のMLB挑戦を選ぶ形になる

球団の側から見ると、25歳ルールの選手を送り出しても得られる譲渡金は大きくありません。球団が承認するかどうかを判断する材料の一つになります。

PR MLBの試合を映像で楽しみたいときは、ABEMAなどの配信サービスが選択肢になります。配信される試合や料金は変わるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。

ニュースによく出る用語を整理

用語意味
ポスティング申請球団の承認を受けた選手が、MLB移籍に向けた手続きを始めること
公示MLB機構が全30球団に「この選手と交渉できる」と知らせること。翌日から45日間の交渉が始まる
譲渡金移籍が成立したとき、MLB球団からNPB球団に支払われるお金。契約総額に連動する
海外FA権必要な年数(最短9年)を満たした選手が持つ、MLBなど海外球団へ自由に移籍できる権利
国際ボーナスプールMLB各球団に割り当てられた、若手の海外選手に使える契約金の枠

たとえば「○○がポスティング申請」という見出しが出たら、その時点ではまだ移籍は決まっていません。次に「公示」が出て、そこから45日の交渉期間に入ります。「入団合意」の報道が出て、はじめて移籍が固まったと考えるのが自然です。

オフの動きを追うときの見方

ポスティングの動きは、毎年11月から12月にかけて報道が集中します。申請期間は12月15日までなので、その直前に動きが出ることもあります。

  • 申請が出たか(球団が承認したか)
  • 公示の日付はいつか(そこから45日が交渉期間)
  • 契約がまとまったか(合意報道・正式発表)
  • 譲渡金はいくらか(契約総額の発表後に決まる)

この順番で見ていくと、断片的なニュースでも今どの段階にあるかが分かります。契約総額が決まるまで譲渡金は確定しないため、申請の時点では「見込み」の報道にとどまる点にも注意してください。

観戦ファンへの影響:オフの注目ポイント

ポスティングは、オフの移籍ニュースだけでなく、翌シーズンの観戦計画にも関わります。

  • 主力が抜ける球団は、シーズン前から戦力の見方が変わる
  • MLB挑戦が決まった選手を見られる機会は、日本での最後のシーズンになるかもしれない
  • MLBの試合は日本の中継でも見やすくなるため、視聴方法を確認しておくとよい

MLBの仕組みをこれから知りたい方は、MLBとプロ野球(NPB)の違いやMLBの30球団と地区の見方も参考になります。

よくある疑問

Q. 申請すれば必ずMLBに行ける?

いいえ。申請後にMLB球団と契約がまとまらなければ、移籍は成立しません。45日以内に合意できない場合は、翌年のオフまで再申請できません。

Q. 球団が認めなければ?

ポスティングは球団の承認が前提です。承認がない場合は使えず、国内FA・海外FAなど別の道を待つことになります。

Q. 海外FAとの違いは?

海外FAは、必要な年数(最短9年)を満たした選手が自らMLBへ移籍できる権利です。ポスティングは、その年数に届かなくても球団の承認で道を開く制度です。海外FAの場合、NPB球団に譲渡金は入りません。

まとめ

  • ポスティングは、球団の承認でMLB挑戦を可能にする制度
  • 申請は11月1日〜12月15日、交渉は公示翌日から45日間
  • 譲渡金は契約総額に連動して決まり、NPB球団に支払われる
  • 25歳未満かつ海外プロ6年未満はマイナー契約のみで、譲渡金も小さくなる

制度は協定の改定で変わることがあります。移籍の最新情報は、NPBとMLBの公式発表や各球団の発表で確認してください。

参考にした情報

  • 球団公式・報道各社のポスティングシステム解説(2025年12月公開の解説記事、2017年12月の協議合意を伝える報道ほか)
  • NPB・MLBの公式発表(最新の内容はこちらで確認してください)

コメント