MLBのドラフトは、毎年7月に行われる新人選手の指名会議で、指名された選手は、まずマイナーリーグで育成されます。マイナーリーグは、トリプルA、ダブルA、ハイA、シングルAなどの階級に分かれ、MLBの30球団ごとに、4つの階級のチームが系列に入っています。この記事では、ドラフトの流れと、マイナーリーグの階級のしくみを整理します。
先に結論|ドラフトとマイナーリーグの要点
- MLBドラフトは20ラウンド:2022年の労使協定で、ラウンド数が20に決まりました。
- 開催は7月:2021年から、オールスター週間に行われています。
- 抽選(ロッタリー)がある:2023年のドラフトから、ポストシーズンに進めなかった18球団が、上位6位の指名順を抽選で決めます。
- マイナーは4階級+ルーキー級:トリプルA、ダブルA、ハイA、シングルA、ルーキー級(コンプレックス・リーグ)の順です。
- 各球団に、4つの系列チーム:30球団×4階級で、系列チームは合計120チームです。
MLBドラフトとは?
MLBドラフトは、アメリカ、カナダ、プエルトリコなどの大学生や高校生が対象の、新人選手の指名会議です。日本のドラフト会議と違い、外国籍のフリーエージェントの選手は、指名の対象外です(2018年の解説にもとづく)。
ラウンド数と開催時期
- 20ラウンド:600人以上が指名されます。2022年の労使協定で、20ラウンドに決まりました。
- 7月に開催:2021年から、オールスター週間に行われています。1巡目は、MLBネットワークで放送されます。
- 契約の期限:2021年に、8月初めに移ったとされています。最新の期限は、MLB公式サイトで確認してください。
指名の順番|逆順とロッタリー
指名の順番は、前年の勝敗の成績を、逆にした順が基本です。ポストシーズンに進めなかった18球団の上位6位は、2023年から抽選で決まります。成績の悪い3球団は、1位指名権を得る確率が同じです。
| 指名順 | 対象のチーム |
|---|---|
| 1〜18位 | ポストシーズンに進めなかった18球団(前年の成績の逆順。上位6位は抽選) |
| 19〜22位 | ワイルドカードシリーズで敗れた球団 |
| 23〜26位 | ディビジョンシリーズで敗れた球団 |
| 27〜28位 | 優勝決定シリーズで敗れた球団 |
| 29位 | ワールドシリーズで敗れた球団 |
| 30位 | ワールドシリーズの優勝球団 |
ロッタリーには、制限もあります。収益分配を受け取る球団は、上位6位を得られるのが連続2回のドラフトまでです。それ以外の球団は、上位6位を得られるのが1年だけです。
指名される選手の資格
- アメリカ、カナダ、プエルトリコなどの米国領土の居住者、またはそこの学校に通った選手。
- メジャーまたはマイナーの契約を結んだことがない選手。
- 高校生は、卒業後で、大学に通っていない選手だけが対象。
- 4年制大学の選手は、入学から3年後、または21歳のどちらか早いほうから対象。
- 短大やコミュニティ・カレッジの選手は、いつでも対象。
日本のドラフト会議との違い
| 項目 | MLB | 日本のプロ野球(NPB) |
|---|---|---|
| 指名の方法 | 指名順に、1人ずつ指名する「完全ウエーバー方式」。同じ選手に複数球団が競合して、抽選になることはない | 1位指名の重複は、抽選で決める |
| 順番の決まり方 | 前年の成績の逆順が基本。上位6位はロッタリー | ドラフトの方式ごとに異なる(詳しくは別記事) |
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マイナーリーグの階級(2021年の再編後)
| 階級 | リーグ | 試合数 |
|---|---|---|
| トリプルA | インターナショナル・リーグ、パシフィック・コースト・リーグ | 150試合 |
| ダブルA | イースタン・リーグ、サザン・リーグ、テキサス・リーグ | 138試合 |
| ハイA | ミッドウエスト・リーグ、サウス・アトランティック・リーグ、ノースウエスト・リーグ | 132試合 |
| シングルA | カリフォルニア・リーグ、カロライナ・リーグ、フロリダ・ステート・リーグ | 132試合 |
| ルーキー級 | アリゾナ・コンプレックス・リーグ、フロリダ・コンプレックス・リーグ | 約60試合 |
- ルーキー級のリーグは、MLBが所有し、各球団のキャンプ施設で試合をします。入場は無料で、売店はありません。
- ドミニカ・サマー・リーグは、唯一の外国の提携リーグです。
- シングルAは、2021年はロー・Aと呼ばれ、2022年にシングルAに名称が変わりました。
系列チームのしくみ
- MLBの30球団は、それぞれ、トリプルA、ダブルA、ハイA、シングルAに、1チームずつ系列を持ちます。合計120チームです。
- 提携の契約は、通常10年です。
- 一部のチームは、MLB球団が直接所有しています。2025年12月時点で、120チームのうち48チームを、ダイヤモンド・ベースボール・ホールディングスが所有しています。
ロースターと待遇
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登録人数 | トリプルA・ダブルA:28人、ハイA・シングルA:30人、米国のルーキー級:上限なし、国際ルーキー級:35人 |
| 国内の提携ロースターの上限(2024年) | 1球団あたり、シーズン中は165人、オフは175人 |
| 最低年俸(2024年) | トリプルA:35,800ドル(40人枠に入っていれば60,300ドル)、ダブルA:30,250ドル、ハイA:27,300ドル、シングルA:26,200ドル、米国ルーキー級:19,800ドル、国外ルーキー級:3,000ドル |
選手の給料と福利厚生は、MLB球団が支払い、用具も提供します。マイナーのチームは、シーズン中の移動費や運営費を負担します。
昇格のしくみ
- 選手の昇格・降格・解雇は、MLB球団が決めます。
- 通常は1階級ずつ上がりますが、有望な選手が階級を飛ばして上がることもあります。
- ケガをしたMLBの選手が、マイナーの試合でリハビリをすることがあります。
- トリプルAのロースターには、MLBの40人枠に入っている選手が含まれることがあります。
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観戦で見るときのポイント
- ドラフト1巡目は、MLBネットワークで放送される:注目選手の名前は、ニュースでも伝えられます。
- 指名順は、前年の成績とロッタリーで決まる:下位の球団ほど、上位の指名権を得やすい仕組みです。
- マイナーの階級を見ると、選手の位置が分かる:「トリプルAで調整」という報道は、MLB昇格の一歩手前を指します。
- 日本人選手のマイナー契約にも注目:MLBに挑戦する選手の動きは、日本人MLB選手一覧2026|所属球団・ポジション・注目点を球団別にまとめで確認できます。
よくある質問
Q. MLBドラフトは何ラウンドありますか?
20ラウンドです。2022年の労使協定で決まりました。
Q. ドラフトはいつ行われますか?
2021年から、7月のオールスター週間に行われています。
Q. マイナーリーグの階級は?
上から、トリプルA、ダブルA、ハイA、シングルA、ルーキー級です。各球団が、トリプルAからシングルAまで、1チームずつ系列を持っています。
Q. 外国籍の選手は、ドラフトで指名されますか?
外国籍のフリーエージェントの選手は、ドラフトの指名対象外と、2018年の解説で紹介されています。日本の選手の移籍の方法は、ポスティングなど別の仕組みです。
まとめ
- MLBドラフトは、7月に20ラウンドで行われ、上位6位は抽選で決まる。
- 指名順は、前年の成績の逆順が基本で、ポストシーズンの成績に応じて並ぶ。
- マイナーリーグは、トリプルA、ダブルA、ハイA、シングルA、ルーキー級の5つ。
- 各球団に4つの系列チームがあり、合計120チーム。


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