セーブは「勝っているチームの最後を締めた投手」につく記録、ホールドは「勝っている(または同点の)場面をつないだ中継ぎ投手」につく記録です。この記事では、2つの記録がつく条件と、2026年のタイトル争いの結果をまとめます。観戦中に「なぜこの投手にセーブがついたの?」と思ったときの参考にしてください。
セーブとホールドの結論
- セーブは、自チームが勝った試合の最後まで投げ切った救援投手につく
- 勝利投手とセーブが同じ投手につくことはない
- ホールドは、試合の最後に投げなかった中継ぎ投手につく
- 最優秀中継ぎは、ホールドと救援勝利の合計「ホールドポイント(HP)」で決まる
- 2026年の最多セーブは、セ・リーグがマルティネス投手(42)、パ・リーグが3人並びの35セーブ
投手の記録の中でも、救援投手の数字は少しわかりにくいので、ここで整理します。
先発・中継ぎ・抑えの役割
| 役割 | 主な仕事 | 関係する記録 |
|---|---|---|
| 先発 | 試合の最初から投げる | 勝利投手、防御率、奪三振など |
| 中継ぎ | 先発のあとをつなぐ | ホールド、救援勝利など |
| 抑え(クローザー) | 試合の最後を締める | セーブ |
先発投手は最優秀防御率や最多勝といったタイトルが対象です。一方、救援投手は最多セーブと最優秀中継ぎ(ホールドポイント)がタイトルの対象になります。
セーブがつく条件
Baseball Channelの解説によると、救援投手がセーブを記録するには、次の条件をすべて満たす必要があります。
- 自チームが勝利した試合で、最後まで投げ切ること
- 勝利投手になっていないこと
- 投球回が0回1/3以上であること
- 次のいずれかに当てはまること
| 登板の状況 | 条件 |
|---|---|
| 登板時のリードが3点以内 | 1イニング以上投げて、リードを守る |
| 点差に関係なく | 3イニング以上投げて、リードを守る |
| 対戦する打者2人に本塁打を打たれると、同点または逆転される場面 | リードを守り切る(例:5点リードで満塁の場面で登板) |
3イニング以上投げた例
同じ記事では、2020年4月11日の西武対ロッテ戦で、岡本洋介投手が11点リードの7回から登板し、3イニングを投げてプロ初セーブを記録した例が紹介されています。先発投手が勝利投手の権利を持って降板し、岡本投手が3イニング以上投げてリードを守り切ったため、「3イニング以上」の条件を満たしました。
勝利投手とセーブは同時につかない
NPBの解説によると、1975年の改正で「同一投手に、勝投手の記録とセーブの記録とが与えられることはない」という一文が加えられました。それ以前の1974年には、1勝1セーブを同じ試合で記録した例もあります。
ホールドがつく条件
ホールドは2005年から導入されました。Baseball Channelの解説によると、条件は次のとおりです。試合の最後に登板した投手(完了投手)は対象外で、セーブや勝敗がつかなかった投手に与えられます。
自チームがリードしている場面
- 3点以内のリードで、1イニング以上投げてリードを保つ
- 連続本塁打を打たれれば逆転される状況で、アウトを1つ以上取ってリードを保つ
- 点差に関係なく、3イニング以上投げてリードを保つ
同点の場面
- 失点せずにアウトを1つ以上取って、マウンドを降りる
- 登板中に味方が勝ち越し、そのリードを保って降板する
同じ試合で条件を満たす投手が複数いれば、全員にホールドがつきます。また、その後にチームが逆転されて負けても、ホールドは残ります。
ホールドポイント(HP)とは
ホールドポイントは、「ホールドと救援勝利数の合計」です。NPBでは、この数字が最も多い投手が最優秀中継ぎ投手として表彰されます。
2026年の最多セーブ・最優秀中継ぎ
セ・リーグ
| タイトル | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 最多セーブ | マルティネス(巨人)42 | 松山晋也(中日)31 | 森浦大輔(広島)27 |
| 最優秀中継ぎ(HP) | 田中瑛斗(巨人)45 | レイノルズ(DeNA)34 | 星知弥(ヤクルト)33 |
パ・リーグ
| タイトル | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 最多セーブ | マチャド(オリックス)35・横山陸人(ロッテ)35・杉山一樹(ソフトバンク)35(同数1位) | — | — |
| 最優秀中継ぎ(HP) | 鈴木昭汰(ロッテ)39 | 松本裕樹(ソフトバンク)36 | 椋木蓮(オリックス)35 |
セ・リーグは巨人の救援陣が、最多セーブと最優秀中継ぎの両方を獲得しました。パ・リーグの最多セーブは、3人が35セーブで並ぶ珍しい結果です。
ケース別に考えてみよう(例)
ここまでの条件を、場面に当てはめてみます。考え方の例です。実際の記録は、公式記録員が判断します。
| 場面の例 | つく記録の目安 |
|---|---|
| 2点リードの9回に登板し、1イニングを抑えて試合終了 | セーブ(3点以内のリードで1イニング以上) |
| 2点リードの8回に登板し、1イニングを抑えて降板。9回は別の投手が締めた | ホールド(最後に投げていない中継ぎ投手) |
| 同点の7回に登板し、無失点で降板 | ホールドの対象になりうる(同点の場面の条件) |
| 5点リードの7回から登板し、3イニングを投げ切って勝利 | セーブ(勝利投手になっていない場合。3点以内ではないが、3イニング以上) |
| 勝利投手の権利を持った救援投手が、最後まで投げて勝った | 勝利投手(セーブはつかない) |
救援投手の記録の対象
NPBの解説では、ホールドは「救援投手で勝利、敗北、セーブ、引き分けの記録を得なかった投手」が対象とされています。つまり、勝敗やセーブがついた投手には、同じ試合でホールドがつきません。
2026年の数字を読む
- セ・リーグの最多セーブは、1位のマルティネス投手(42)と2位の松山晋也投手(31)で、11セーブの差
- セ・リーグの最優秀中継ぎは、1位の田中瑛斗投手(45)と2位のレイノルズ投手(34)で、11ポイントの差
- パ・リーグの最優秀中継ぎは、1位の鈴木昭汰投手(39)と2位の松本裕樹投手(36)で、3ポイントの差
- パ・リーグの最多セーブは、3人が35で並んだ
セ・リーグは、セーブもHPも1位が2位を大きく上回りました。パ・リーグは、セーブが横並びで、HPもやや接戦でした。
観戦中に見るポイント
- 9回に点差が3点以内なら、抑え投手の登板に注目する(セーブがつく可能性がある場面)
- 7〜8回に登板する中継ぎ投手は、ホールドを狙う場面を見る
- 大量リードの試合は、3イニング以上投げればセーブがつく場合がある
- 先発が勝利投手の権利を持って降板した場合、後の投手にセーブがつくこともある
ただし、記録の細かい条件は、NPBの規則によって決まります。特殊な場面では、記事の説明と違う判断になることもあります。
よくある質問
勝利投手とセーブは両方つく?
つきません。同じ投手に勝利投手とセーブが記録されることはありません。
ホールドは同点でもつく?
つきます。同点の場面で登板し、失点せずアウトを1つ以上取って降板した場合などが条件です。
抑えの投手はセーブしかつかない?
抑えの投手は、試合の最後に投げるため、ホールドの対象外です。セーブの条件を満たせば、セーブがつきます。
中継ぎ投手が勝利投手になることはある?
あります。ホールドポイントは「ホールドと救援勝利数の合計」とされているため、救援投手に勝利がつく場合もあります。
まとめ
- セーブは、勝った試合の最後を投げ切った救援投手につく
- ホールドは、最後に投げなかった中継ぎ投手につく
- 最優秀中継ぎは、ホールドと救援勝利の合計(HP)で決まる
- 2026年はセ・リーグがマルティネス投手(42セーブ)、パ・リーグは3人が35セーブで並んだ
出典:Baseball Channel(セーブ・ホールドの解説)、NPB公式サイト(セーブ制度の変遷、2026年個人タイトル)。


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