サッカーの試合では、前後半の90分が終わりに近づくと、「アディショナルタイムは3分です」といったアナウンスや表示が出ます。以前は「ロスタイム」と呼ばれていた時間で、試合の最後のドキドキが詰まった場面でもあります。ところが、「なぜ3分なのか」「3分を過ぎても試合が続くのはなぜか」と、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アディショナルタイムの意味と決まり方、見るときのポイントを、初めてサッカーを観戦する方にもわかるように整理します。先に結論を言うと、アディショナルタイムは「試合が止まっていた時間を、後から補うための時間」です。表示される時間は「最低限の目安」であり、実際には、それより長くなることがあります。
先に結論|アディショナルタイムは「止まった時間の補償」
サッカーの試合時間は、前半45分と後半45分の合計90分です。ところが、試合中にはさまざまな理由で、プレーが止まる時間が生まれます。その時間を取り戻さないと、実際にプレーされた時間が短くなってしまいます。そこで、主審が止まった時間を見積もり、前後半の終わりに追加するのがアディショナルタイムです。
- 表示される時間は、「最低でもこの時間は追加する」という目安
- 追加時間のなかで、さらにプレーが止まれば、実際の終了はもう少し先になることがある
- 試合が終わる合図は、時計ではなく、主審の笛
- 前半と後半のそれぞれに、アディショナルタイムがある
サッカーの基本的なルールは、サッカー初心者が知っておきたい基本ルール5つで確認できます。あわせて読むと、アディショナルタイムの位置づけがより理解しやすくなります。
どんなときに時間が追加される?
アディショナルタイムは、主審が、試合中に止まった時間を考慮して決めます。時間が追加される主な理由は、次のとおりです。
| 理由 | 具体的な場面 | 追加時間への影響 |
|---|---|---|
| 選手の交代 | 選手がピッチを出入りする時間 | 交代の回数が多いほど、増えやすい |
| けがの対応 | 選手が倒れ、治療や担架での搬出が行われた時間 | けがが重い場合、長くなることがある |
| ゴール後の喜び | ゴールが決まったあとの、祝福のための時間 | ゴールが多い試合ほど、増えやすい |
| 時間の浪費 | ボールを遅らせる、再開を遅らせる行為 | 悪質な場合は、警告の対象になることもある |
| VARの確認 | 映像による判定のための確認時間 | 確認が長引けば、追加時間も増える |
| 懲戒処分など | 警告・退場の対応や、選手同士の接触の対応 | 対応に時間がかかると、追加される |
同じ90分でも、試合の流れによって、追加時間は大きく変わります。選手交代が多かったり、ゴールが多かったりした試合は、アディショナルタイムが長くなる傾向があります。VARについては、別の記事でも仕組みを紹介しています。
「3分」の表示は誰が出している?
試合の終盤になると、フィールドの脇で、第4の審判が電光掲示板を掲げます。ここに表示される数字が、アディショナルタイムの「最低限の目安」です。たとえば「+3」と表示されたら、少なくとも3分は追加される、という意味です。
この表示は、主審が第4の審判に伝えた時間をもとにしています。主審は、試合中に止まった時間をメモしたり、時計を止めた時間を確認したりしながら、追加の時間を見積もっています。
3分を過ぎても、試合が続くのはなぜ?
表示は「最低でも3分」であり、「3分ぴったりで終わる」という意味ではありません。アディショナルタイムの間にも、交代やけが、ゴールなどで試合が止まれば、その分の時間はさらに追加されます。そのため、表示された時間を過ぎても、試合が続くことがあります。
また、主審は、攻撃の流れを見て、チャンスが続いているときには、笛を吹くタイミングを調整することもあります。試合の終了は、主審が笛を吹いた時点です。
延長戦のアディショナルタイムもある
トーナメント戦など、90分で決着がつかない試合では、延長戦が行われることがあります。延長戦は、前半15分と後半15分の合計30分で行われます。延長戦の前後半にも、アディショナルタイムが追加されることがあります。
延長戦でも決着がつかない場合は、PK戦で勝敗を決める大会があります。延長戦やPK戦の詳しい仕組みは、サッカーの観戦に慣れるうえで、知っておくと便利です。
「ロスタイム」と呼ばれていた理由
以前は、「ロスタイム」という言葉が一般的でした。これは、「失われた時間」を意味し、止まった時間を後から補う考え方から生まれた呼び方です。現在は、国際的な競技規則でも使われている「アディショナルタイム(追加時間)」という呼び方が広く使われています。
名前が変わっても、役割は同じです。「試合が止まった分を取り戻す」という考え方を知っておくと、中継や記事で、どちらの言葉が出てきても迷いません。
試合時間を決める仕組みを整理しよう
- 試合時間は、前後半が各45分で、合計90分
- 前半と後半の間に、ハーフタイム(休憩)がある
- 前後半の終わりに、必要に応じてアディショナルタイムが追加される
- 決着がつかない大会では、延長戦やPK戦に進むことがある
試合全体の流れを知っておくと、アディショナルタイムの意味がよりつかみやすくなります。時計は、試合の途中では止まらず、前後半の終わりに、止まった時間をまとめて補う仕組みです。この点が、試合中に時計を止めるスポーツとの違いです。
観戦で楽しむためのポイント
アディショナルタイムは、試合の結果が決まる大切な時間です。スタジアムで観戦するときは、次のポイントに注目してみましょう。
- 掲示板に出た数字を見て、残りの時間のおおよその目安をつかむ
- リードしているチームが、時間をどのように使うかを見る
- 負けているチームが、最後の攻撃をどのように組み立てるかを見る
- 主審の様子や、時計を確認するしぐさを見る
終盤の数分は、観客の応援も一段と盛り上がります。初めての観戦は、全体の流れを知っておくと、より楽しめます。【完全ガイド】初めてのサッカー観戦を100%楽しむための準備と持ち物まとめも参考にしてください。
どの席から見るかによっても、終盤の雰囲気は変わります。席選びの考え方は初めてのサッカー観戦におすすめの座席ランキングで紹介しています。
よくある質問
Q. アディショナルタイムの長さは、毎回同じですか?
いいえ。試合の内容によって変わります。止まった時間が多い試合ほど、長くなる傾向があります。
Q. 前半にもアディショナルタイムはありますか?
あります。前半の終わりにも、アディショナルタイムが追加されます。ただし、前半の表示は、後半ほど目立たないこともあります。
Q. 表示された時間より早く終わることはありますか?
表示は最低限の目安として出されるため、通常は、それより早く終わることはありません。実際の終了は、主審の判断で決まります。
Q. 試合の最後に笛が吹かれるのは、いつですか?
追加の時間が過ぎ、ボールがプレーから離れたときなど、主審が試合を終えてよいと判断したときです。攻撃が続いていれば、少し長くなることもあります。
試合を自宅で見たいときは
自宅で試合を見る場合は、Jリーグのリーグ戦・ルヴァンカップ・天皇杯・海外リーグのどれを見たいかで、視聴先を選んでください。同じクラブでも大会によって配信先が異なります。大会・見たい試合から選ぶ視聴サービス比較に、対象プランと契約時の確認点をまとめています。
まとめ
アディショナルタイムは、試合中に止まった時間を補うための追加時間です。電光掲示板の数字は最低限の目安であり、実際には、それより長くなることがあります。試合の終わりを決めるのは、主審の笛です。
次に試合を見るときは、終盤の掲示板の数字と、主審の動きに注目してみてください。試合の最後の数分が、これまでより楽しくなるはずです。サッカー観戦をもっと楽しむ方法は、サッカー観戦をもっと楽しむ5つのポイントも参考になります。


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