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雷・台風による試合中止の基準|Jリーグ規約の判断・中断と再開の目安・過去の事例

雷と台風のイメージ:雷・台風による試合中止の基準 Jリーグの制度・大会
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台風が近づく週末や、雷が鳴り出した夕方。スタジアムに向かう前、あるいは観戦の最中に、「この試合はやるのか、中止なのか」と不安になった人もいるかもしれません。サッカーは雨でも行われることが多い競技ですが、雷や台風のような場合は、安全のために中断や中止の判断がされます。

この記事では、Jリーグの試合の天候による中断・中止について、確認できた規約の根拠と、実際にあった事例、JFAの落雷事故防止の指針を整理します。野球の雨天中止は雨の日のプロ野球観戦ガイドで解説しているので、ここではサッカーに絞ります。

先に結論|雷・台風の扱いを5行で

  • 天災地変や公共交通機関の不通などの場合の、試合の実施・中止は、Jリーグ規約第62条2項①で、チェアマンが判断するとされている
  • ただし、判断の基準や判断の日時が、規約に明確に示されていない点を、FC東京が2024年に意見書で指摘している
  • 雷は、中断して様子を見ることがある。2024年8月7日の東京V対広島は、落雷の恐れで約1時間半中断し、再開された
  • JFAの指針では、雷鳴や雷光が止んでから30分以上たち、新たな雷雲が近づかないと判断できれば再開できる(30分ルール)
  • 観戦者は、当日の運営の案内とクラブの発表を、最優先で確認する

誰が、どう判断するのか

FC東京が2024年に提出した意見書によると、Jリーグ規約第62条2項①では、「天災地変、公共交通機関不通等」の場合の試合の実施・中止の判断は、チェアマンが行うとされています。つまり、試合の可否を最終的に決めるのは、各クラブではなく、リーグ側ということになります。

一方でFC東京は、この規定の運用が曖昧だと指摘しました。判断の基準や、判断を行う日時が示されていないためです。クラブは、試合当日までの判断について、より明確な基準と日時を定め、Jリーグが主導して運用すること、ホームとアウェイの公平性を重視し、選手、チーム、ファン・サポーターの安全を考慮することを求めました。なお、これはFC東京の意見書の内容であり、Jリーグの公式な判断結果や新しい規定を示すものではありません。

荒天時の判断のイメージ事前台風・大雨などリーグが判断試合中雷の恐れ中断して様子見再開か中止か雷が止んだか30分の目安最終的な判断は、リーグと運営の発表に従う
図:事前・試合中・再開の場面ごとに、判断のポイントを並べたイメージです。

台風の事例|2024年8月31日

2024年8月31日、J1第29節の広島対FC東京(エディオンピースウイング広島)は、台風10号の影響で、開催が危ぶまれました。FC東京は、悪天候を考えて予定より早く広島へ出発しましたが、大雨で公共交通機関が止まり、移動を断念しました。当日の朝に再び出発し、試合は2-3で敗れています。

同じ節では、台風10号の影響で5試合が中止になりました。FC東京は、他の中止試合では、アウェイ側のファン・サポーターの移動や安全が考慮された例もあった、と述べています。このように、台風の場合は、前日までの判断と、遠方から向かうアウェイ側の事情が、問題になりやすいことが分かります。

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雷の事例|2024年8月7日の東京V対広島

2024年8月7日、味の素スタジアムで行われたJ1第25節、東京ヴェルディ対サンフレッチェ広島(キックオフ19時)では、試合前から雷光が見られていました。前半20分過ぎに、「落雷の恐れ」を理由に、試合が中断されました。

時刻・状況内容
前半20分過ぎ落雷の恐れで中断
中断の間約1時間半。選手は20時35分ごろからウォーミングアップを再開。先発メンバーは変わらなかった
20時50分雷が止み、激しい雨も弱まったため、0-0、前半20分30秒から再開
21時以降スタジアム規定により、サポーターの鳴り物が禁止された状態で試合が続けられた

同じ節の埼玉スタジアム2002での浦和対柏戦は、試合前に中止が決定されました。浦和は、試合中止の後も、スタジアムを避難場所として開放した、と報じられています。同じ日に、同じ荒天でも、会場の状況によって対応が分かれたことが読み取れます。

JFAの落雷事故防止の指針

JFAは、サッカー活動中の落雷事故を防ぐための指針を出しています。公式戦か練習かを問わず、危険や兆候が確認されたら、ためらわずに中止するのが基本です。

  • 事前に、気象庁の「雷注意報」と「雷ナウキャスト」で、落雷の危険が高まっている場所を確認する。雷警報は存在しないので、注意報の段階で慎重に判断する
  • 積乱雲が急に大きくなる、黒い雲が近づいて暗くなる、急に冷たい風が吹く、雷光や雷鳴がある、といった変化に注意する
  • 雷鳴が聞こえた時点で、約10km以内に雷が発生していると考える
  • 再開は、雷鳴や雷光が止んでから30分以上たち、気象情報から、当面は新たな雷雲が近づかないと判断できる場合のみ
避難先安全な場所避けたい場所
例自動車の中、鉄筋コンクリート造の建物の中、避雷設備のある建物の中、本格的な木造建築物の中避雷設備のないあずま屋、テント、屋根付きベンチ、掘っ建て小屋、木のそば

近くに安全な建物や乗り物がない場合は、電線の下や、高さ5m以上の物体の付近は避ける、とされています。これは、主に活動の主催者や指導者に向けた指針ですが、観戦者にとっても、雷が近づいたときの行動を考える参考になります。

2つの事例から見えること

台風の事例と雷の事例を並べると、判断が行われる場面が違うことが分かります。台風は、試合の前日までや当日の朝といった「事前」の判断が問題になり、移動の手段が止まることで、アウェイ側に大きな影響が出ます。一方、雷は、試合の最中に急に状況が変わるため、「中断して様子を見る」という判断が行われます。

どちらの場合も共通しているのは、選手、スタッフ、観客の安全が優先されるという点です。2024年8月7日の再開後に、サポーターの鳴り物が禁止された例からは、時間が遅くなったことで、スタジアムの規定による制限が加わったことも分かります。

雷が近づいたときの考え方

JFAの指針は、雷鳴が聞こえた時点で、約10km以内に雷が発生していると考える、としています。つまり、音が聞こえた時点で、すでに危険は近くにある、という意味です。「まだ遠いから大丈夫」と思わず、早めに行動するのが基本です。

また、雷が止んだように見えても、すぐに安心はできません。再開の目安とされる30分は、雷鳴や雷光が止んでからの時間です。観戦者としても、天候が荒れたときは、焦らずに、運営の案内を待つ心構えがあるとよいでしょう。

Q. 試合が中断したら、スタンドで待っていてよいですか。

場内の指示は、会場や状況によって異なります。運営からの案内やアナウンスがあれば、それに従って移動してください。独自の判断で、屋根の下や木の近くなどに集まるのは避けたほうが安全です。

観戦者が心がけたいこと

  • 台風や大雨が予想される日は、クラブの公式サイトやSNSで、開催可否の発表を確認する
  • 遠征では、公共交通機関の運行状況も確認する。2024年の事例のように、前日・当日の移動が難しくなる場合がある
  • 雷が近づいたら、運営の案内や場内アナウンスに従って、指示された場所へ移動する
  • チケットの扱い(払い戻し、振替など)は、クラブの発表で確認する

遠征の予約では、キャンセル規定を確認しておくと安心です。宿の予約とキャンセルの考え方は観戦遠征の宿はいつ予約する?予約タイミングとキャンセル規定ので整理しています。観戦当日の持ち物はサッカー観戦の持ち物リストを参考にしてください。

よくある質問

Q. 雷で中断された試合は、再開されますか。

状況によります。2024年8月7日の東京V対広島のように、雷が止んで再開された例があります。JFAの指針では、雷鳴や雷光が止んでから30分以上たち、新たな雷雲が近づかないと判断できれば再開できる、とされています。

Q. 台風のとき、試合の中止は誰が決めますか。

Jリーグ規約第62条2項①では、天災地変や公共交通機関の不通などの場合の実施・中止の判断は、チェアマンが行うとされています。具体的な基準や判断の日時は、FC東京の意見書で、明確ではないと指摘されました。

Q. 雨だけなら、試合は中止になりますか。

今回確認できた資料には、雨量による基準の記載はありません。強い雨の場合の扱いも含め、当日の運営の発表を確認してください。

まとめ|判断の仕組みと、当日の確認が大切

雷や台風による試合の中止は、規約上、チェアマンが判断するとされていますが、基準や日時は明確ではないと、クラブが指摘しています。雷の場合は、JFAの指針にある30分ルールが、再開の目安になります。観戦者は、クラブの発表と運営の案内を最優先に確認し、移動や宿の予約にも余裕を持っておくと安心です。

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