ダブルヘッダーは「1日に同じチームが2試合行うこと」、サスペンデッドゲームは「天候などで中断した試合を、後日、続きから再開すること」です。ただし、現在のプロ野球(NPB)では、どちらもふだんは見られません。この記事では、2つの言葉の意味と、日本とMLBの違い、観戦のときの注意点をまとめます。
先に結論|ダブルヘッダーとサスペンデッドゲームの現在
- ダブルヘッダー:1日に2試合を行うこと。NPBで最後に行われたのは1998年10月で、1999年以降は行われていません。
- サスペンデッドゲーム:中断した試合を、後日続きから再開する制度。NPBでは、2012年1月24日にパ・リーグの規定が削除され、正式に撤廃されました。
- 雨天で試合が成立しないとき:NPBでは「ノーゲーム」になり、試合は後日、最初からやり直しです。
- MLBでは、どちらも見られる:雨天中止のあとに昼夜のダブルヘッダーが組まれたり、サスペンデッドゲームが適用されたりします。
ダブルヘッダーとは?
野球では、特定のチームがホーム球場で、1日に2試合を行うことを指します。相手が同じ場合を「ダブルヘッダー」、試合ごとに相手が入れ替わる場合を「変則ダブルヘッダー」と呼びます。
同じ球団が主催する場合、基本的には、1枚のチケットで2試合を観戦できます。第1試合が成立していれば、第2試合が中止や不成立になっても、払い戻しはありません。観戦の予定を立てるときは、主催球団の案内を確認してください。
日本のプロ野球の歴史
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1930〜60年代前半 | 球場が整っておらず、同じ球場での変則ダブルヘッダーが比較的多く行われた |
| 1956年 | パ・リーグは予備日を増やさず試合数を増やしたため、連日ダブルヘッダーが組まれた。高橋ユニオンズは45回行った |
| 1966年 | パ・リーグが選手の健康への配慮から独自規定を設けた(即日移動の連戦は17時50分以後に開始し、ダブルヘッダーとしないことなど) |
| 1973〜82年 | 前後期制の日程調整で4連戦が増え、ダブルヘッダーも多く行われた |
| 1980年代中盤以降 | 日程にゆとりが生まれ、常時の開催はほぼなくなった |
| 1988年 | 東京ドームが開場。ドーム球場の本拠地が増え、日程消化のためのダブルヘッダーも減った |
| 1998年10月 | 最後のダブルヘッダー。横浜対中日(10月10日)、西武対オリックス(10月9日) |
| 1999年以降 | NPBでは行われていない |
ダブルヘッダーの規定は、廃止が明確に決まったわけではなく、残っています。2007年、2014年、2018年、2020年などに、実施が検討されましたが、実現していません。
検討された例|2014年の広島
2014年8月14日の広島‐ヤクルト戦は、16回戦でした。1時間35分の中断のあと、雨天中止となり、ノーゲームでした。翌15日には、広島の球団本部長が、ダブルヘッダーを検討することを明かした、と報じられています。広島の雨天中止は、その時点で今季5試合目でした。
雨が続いたときの影響|2026年6月の例
2026年6月26日の阪神対広島戦(マツダスタジアム)は、雨天中止になりました。阪神にとって、今季10度目の雨天中止で、6月24日のヤクルト戦から3試合連続でした。報道では、代替試合が組まれる後半戦への影響が注目されています。雨天中止が重なると、日程の後半に試合が集中します。
サスペンデッドゲームとは?
サスペンデッドゲームは、日没、天災、照明の故障など、やむをえない理由で、試合を続けられなくなったとき、いったん中断して、後日、中断した時点から再開する措置です。記録上は「一時預かり試合」として扱われます。主にアマチュア野球では、「継続試合」と呼ばれています。
成立条件の例(公認野球規則7.02)
- 法律による娯楽制限や、リーグ規約による時間制限で、打ち切られた場合。
- 照明やホーム球場の機械設備の故障で、続行できない場合。
- 法律で照明の使用が認められず、暗くなって続行できない場合。
- 正式試合の成立後に、同点で打ち切られた場合。
再開するときは、中断された地点から、同じ状況で始めます。出場している選手と、打順も、原則として中断のときと同じです。
NPBでの扱い
- パ・リーグでは、照明の故障や、照明のない球場での日没などで、適用されていました。
- 1994年以降は、照明のない球場では適用されなくなり、実質的に使われなくなりました。
- 2012年1月24日に、パ・リーグの理事会で条項の削除が決まり、NPBでは正式に撤廃されました。
- セ・リーグには、もともと、この条項がありませんでした。交流戦やクライマックスシリーズでも、当初から採用されていませんでした。
MLBでの扱い
MLBでは、通常は適用されませんが、照明の故障や天災などで続行できないときに、適用されることがあります。2007年以降は、試合成立後のイニングで、表の攻撃チームが同点・逆転した状態、または、裏の攻撃チームが同点の状態で中断した場合に、適用されます。
| 年月日 | 試合 | 内容 |
|---|---|---|
| 2008年 | ワールドシリーズ第5戦 | 雨による、ポストシーズン初のサスペンデッドゲーム |
| 2010年4月16日 | レッドソックス対レイズ | 9回表終了で中断。翌日に続きが行われ、レイズが勝利 |
| 2021年7月17日 | ナショナルズ対パドレス | 球場外の銃撃事件のため、6回表終了で中断 |
ダブルヘッダー・サスペンデッド・ノーゲームの違い
| 項目 | ダブルヘッダー | サスペンデッドゲーム | ノーゲーム |
|---|---|---|---|
| 意味 | 1日に2試合を行う | 中断した試合を、後日、続きから再開する | 成立前に打ち切られ、試合がなかったことになる |
| 試合の扱い | 2試合とも、通常の試合 | 中断前の続きとして、再開 | 記録は無効。後日、最初からやり直し |
| NPBでの現状 | 1999年以降、行われていない | 2012年に撤廃 | 雨天などで試合が成立しない場合に適用 |
ノーゲームの意味は、雨の日のプロ野球観戦ガイド|中止の判断・ノーゲームの意味・チケットの確認ポイントでも解説しています。雨の日の観戦で、チケットがどうなるかも書いています。
PR MLBの試合を映像で楽しみたいときは、ABEMA
などの配信サービスが選択肢になります。配信される試合や料金は変わるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。
観戦するときの注意
- NPBでは、1日に2試合は基本的にない:雨天中止になった試合は、後日、別の日に組み直されます。
- チケットの扱いは、球団の案内を確認する:中止や不成立のときの払い戻しは、球団ごとに案内されます。
- MLBを観戦するなら、ダブルヘッダーがあるかも:昼夜2試合が組まれる場合は、チケットの条件を事前に確認してください。
- 天気が不安な日は、予報と球団の発表をこまめに確認する:試合の開催は、当日の天候で決まります。
ほかの観戦ルールは、初めての野球観戦におすすめの座席ランキング【12球場比較】、球場の特徴はプロ野球12球場おすすめランキングが参考になります。
よくある質問
Q. 日本のプロ野球で、ダブルヘッダーは今もありますか?
最後に行われたのは1998年10月で、1999年以降は行われていません。規定は残っていますが、実施されていません。
Q. サスペンデッドゲームは、NPBにありますか?
ありません。パ・リーグの規定が、2012年1月24日に削除され、NPBでは撤廃されました。
Q. 雨で中断した試合は、どうなりますか?
NPBでは、試合が成立する前に打ち切られると、ノーゲームになります。成立していれば、そのときの得点で勝敗が決まる場合もあります。詳しくは、ノーゲームやコールドの説明を確認してください。
Q. ダブルヘッダーのチケットは、1枚で2試合見られますか?
同じ球団が主催する場合、基本的には1枚で2試合を観戦できると紹介されています。実際の扱いは、主催球団の案内で確認してください。
まとめ
- ダブルヘッダーは、1日に2試合を行うこと。NPBでは、1998年10月が最後。
- サスペンデッドゲームは、中断した試合を後日再開する制度。NPBでは、2012年に撤廃された。
- 雨で成立前に終わった試合は、ノーゲームとなり、後日やり直し。
- MLBでは、ダブルヘッダーもサスペンデッドゲームも、行われることがある。


コメント